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Hycamite社への出資を決定

~海運業には留まらない様々な産業の脱炭素化を推進~

2025年1月9日

 株式会社MOL PLUS(代表:阪本 拓也、本社:東京都港区、以下「MOL PLUS」)は、低温メタン分解技術を開発するHycamite TCD Technologies Ltd.(CEO:Laura Rahikka、本社:フィンランド、以下「Hycamite」)への出資を決定しました。

 Hycamiteは、フィンランドのオウル大学の応用化学における長年の研究に基づき、独自の低温メタン分解技術を用いて、メタン分子をターコイズ水素(註1)と固体炭素に分解する技術を開発しています。Hycamiteのターコイズ水素はCO2排出ゼロ・低コストで製造でき、固体炭素は高品質・顧客ニーズに合わせて現地生産可能という利点があり、大量生産することができます。

  • ターコイズ水素 ⇒ 鉄鋼、化学、石油、ガス、セメントなどの産業での利用が可能
  • 固体炭素 ⇒ バッテリー製造、導電性ポリマー、電子機器、コンクリート製造など、要求の厳しい製造用途に適応可能

 MOL PLUSは、2024年10月にHycamiteと締結をした海運業におけるCO2排出量削減の取り組み(註2)を推進するため、さらにはHycamiteのソリューションが上述のような様々な産業の脱炭素化に貢献することを期待し、今回の資金調達に参画させていただきます。

MOL PLUS代表 阪本拓也コメント

「Hycamiteとの協議を通じてターコイズ水素分野に関心を持ち、船舶向けLNGの活用において協業できる可能性を強く感じ、昨年の覚書締結に続き、今回の出資に至りました。船舶への適用を検証することは重要な課題ですが、私たちは他株主と共に様々な産業の脱炭素化の成功をコミットします。」

 MOL PLUSは、今後もスタートアップ企業への出資や協業を通じ、スタートアップ企業が持つ斬新なアイデアやテクノロジーと商船三井グループがもつリソースに相乗効果を生ませ、『海運業と社会に新しい価値をプラスする』、新規事業の創出を目指し続けます。

<出資先概要>

フィンランドのコッコラにあるヨーロッパ最大のHycamite社メタン分解プラント施設

(註1)

天然ガスの主成分であるメタンを用いて、熱分解して生成された水素のこと。製造工程でCO2を排出せず、水素生産コストが非常に安価な点が特長です。しかしこれまでは、製造時の熱分解温度が高く、品質や活用に課題のある固体炭素が同時に生成されるため、利用が進んでいませんでした。

(註2)プレスリリース

本プレスリリースに関するお問い合わせ先:

株式会社MOL PLUS(HP:https://www.molplus.net/

Tel:03-3587-7643 / E-mail:molplus@molgroup.com